
わが家では次の5つのコツを活用して、自宅マンションを購入時から700万高く売ることに成功しました。

この方法では、マンションの一括査定サイトをフル活用するので、事前に見ておかれるとよりイメージしやすくなります。
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【目次】
コツ1.複数の不動産会社に査定依頼

マンションを売却することになったら、まず不動産会社に査定を依頼することになります。一社だけではなく、必ず複数の不動産会社に査定を依頼しましょう。
同じ物件でも、複数の不動産会社に依頼してみると全然違います。
査定をするのは人間ですし、中古マンションは一点物な上、金額も大きいので、バラバラになるのも無理ありません。
たまたま査定を依頼した会社の見積もりが安値なことを知らず、そのまま売却を依頼してしまったら、何百万も損をすることになります。無謀に高すぎても買い手がつきません。
なるべく正確な査定結果を得るには、複数の査定を参考にする他に手段はありません。複数の不動産会社の査定結果を平均することで、正確な査定価格を把握することができます。
※わが家の例
一括査定サイトから一括査定を依頼した結果、次のようになりました。不動産会社によって差があるのがお分かりいただけるかと思います。
大手D社 | 1,700万~2,100万 |
---|---|
大手S社 | 1,680万~1,980万 |
中堅T社 | 2,302万 |
中堅K社 | 2,294万 |
地元O社 | 2,371万 |
※最終的にこのページで紹介している他のコツも駆使して、査定より少し高めの2,580万での売却に成功しています。
一括査定サイトを利用すると、ネットから無料で複数の不動産会社に一度に査定を依頼することができて便利です。
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わが家の失敗談

わが家の前回のマンション売却での失敗談をご紹介します。複数の不動産会社に査定を依頼することの大切さを感じていただければと思います。
独身の時に投資用のワンルームマンションの売却をしたことがあり、その時は購入額から120万円近く安く売ってしまいました。
原因を振り返ってみると、次のような問題がありました。
- 一括査定サービスを知らなかったので、ネットでたまたま見つけた不動産会社に売却をお願いしていた
- 複数社の査定額を比較していないので、正しい相場が分からない
- 営業活動を他の業者と比べていないので、営業力や熱意があるのかが分からない
今回は売却したお金を新居の購入資金に充てるので、絶対に失敗することはできませんでした。前回の反省から生まれたのが、まず一括査定を受けるなど、このページでご紹介しているマンション売却のコツです。
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マンション一括査定サイトの使い方のコツ
出来る限りたくさんの不動産会社に査定を依頼する
一括査定サイトでは、住まいの地域や物件のタイプに対応している不動産会社が自動的に表示されますが、依頼する会社は選ぶこともできます。
実際に依頼をしてみなければ査定額や本気度は分からないので、一番最初の段階では先入観を持たずになるべくたくさんの不動産会社に依頼をかけて、後から選別するのがコツです。
「一度にたくさんの不動産会社に対応するのは無理かも・・・」と思われるかもしれませんが、次の方法を使えばメールで連絡をしてもらうこともできます。

初回はメールで連絡を要望する方法もある
一括査定を申し込むと不動産屋から電話がジャンジャンかかってくるのでは?と心配する人もいるかもしれませんが、査定を申し込む時に要望欄から初回はメールで連絡してもらうように依頼することができます。

中には急いでいるのか、営業熱心なのか、要望欄を見ないで電話をかけてくる会社もありますが、ほとんどの会社が要望欄を見ていますので、いきなり全ての会社から電話がかかってくることはありません。
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コツ2.強気の価格から様子見

一括査定の結果を元に売り出し価格を決めていきますが、高く売るには不動産会社と相談する前に、自分の中で売り出し価格を持っておくことをオススメします。
不動産会社側としては、安めに売り出すことで営業経費をかさませず楽に売りたいのが本音なので、流されないようにするためです。
高く、確実に売却するための、売り出し価格を決めるコツを紹介します。
1.査定額の平均より1、2割高めでスタートする

一括査定を申し込むと、複数の不動産会社から査定を受けることができますが、各社の査定額を平均することであなたのマンションの査定相場の平均が分かります。ただし、不動産会社の査定額は3ヶ月以内に売れる見込みがある価格なので、少し安めです。
値引き交渉を受けたり値下げすることも考えると、平均的な相場の1~2割高めが、相場から少し高めで、相場から離れすぎないギリギリのラインです。
2.内覧が入る価格に調整する

売り出し価格は自由に決められますが、内覧が入らなければ意味がないので、内覧が入るギリギリの値段設定にすることがポイントです。
内覧が月2、3件入れば、高めでも興味を持ってもらえていると判断できます。
もし月1件も内覧が入らなければ、少しづつ下げて様子を見ることができます。売り出し価格は妥協しないのがポイントです。(反対に反響が良すぎるのは相場に比べて安すぎる可能性があります)。
3.ポータルサイトの価格検索が500万刻みであることを利用
suumoなどの不動産ポータルサイトでは、価格の検索をする時に500万刻みで選ぶようになっています。同じような値段でも、500万を境目に検索に引っかかるかどうかが別れてきます。
例えば、3,000万円前後が相場の物件の場合、500万刻みを微妙に上回った3,020万円だと検討対象外になってしまう可能性が高いです。
反対に、2,980万円なら検索対象に入り、より多くの人に見られる可能性が高まります。
最初は500万刻みのラインを上回る価格で売り出して様子を見つつ、本気で売却したい価格を500万のラインを少し割るあたりに設定するのがコツです。
わが家の例
査定額の平均が2,300万前後でした。値下げの余裕も考えて500万のラインを上回る2,680万を売出価格にしました。2,580万に値下げした所、1週間後に購入申し込みが入り、売却が成立しました。
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コツ3.一般媒介、専任媒介を組み合わせる

査定や対応がよかった不動産会社にマンション売却の営業をお願いするには、媒介契約を結びます。
媒介契約には、一社のみ依頼する専任媒介と、複数社に依頼できる一般媒介の2種類があるのですが、どれだけお客さんを連れてきてくれるか事前に見極めるのは難しく、どの会社とどの契約を結ぶかが悩みどころです。
わが家では過去の失敗も踏まえて、一般媒介と専任媒介を組み合わせて両方のいい所取りをする方法で、媒介契約を結びました。
まず一般媒介と専任媒介の違いについて簡単にご説明します。
一般媒介
一般媒介契約では、複数の不動産会社と同時に契約して、営業を依頼することができます。

メリット | ・複数の会社と契約することで、不動産会社や営業マンの対応やどれだけお客さんを連れてきてくれるかなど、実力を比較できます。 ・複数の会社に経由で物件をPRするので沢山の人に自分の物件を知ってもらうことができる |
---|---|
デメリット | ・不動産会社側としては、せっかくお客さんを集めても他の会社経由で物件が売れてしまうリスクがあるので、広告費など経費をかけにくく、後回しにされる場合があります。 ・複数の不動産会社とやり取りをするので、自分で交通整理をする必要があります。 |
専任媒介
専任媒介では、一社の不動産会社をあなた専属の代理人として契約します。専任媒介で契約した不動産会社が、私たち売り主の代理人となり、その不動産会社のお客さんだけではなく、他の不動産会社の窓口になってくれます。ただし、専任媒介契約を結んだ以外の不動産会社との契約できません。

メリット | ・一般媒介よりも優先してお客さんを紹介してくれる可能性が高いです。売却成立の8割が専任媒介です。 ・一社に全部おまかせできるので、一般媒介に比べて手間がかかりません。 |
---|---|
デメリット | ・1社にしかお願いできないので、もし不動産会社に営業の仕方に問題があると、なかなか売れずに焦って安く手放してしまうことがあります。 ・媒介契約の期間は3ヶ月なのですが、専任媒介の場合は不動産会社側もしっかりコストをかけて営業するので、途中解約は基本難しいです。一方的に解約すると、かかった営業経費を請求される可能性があります。 |
以下の記事で、一般媒介と専任媒介についてより詳しくご説明しています。

一般媒介と専任媒介のいい所どりをするオーディション方式

一般媒介と専任媒介にはそれぞれメリット・デメリットがありますので、どちらを選ぶかは悩みどころです。
不動産会社側は、なるべく自社で物件を独占できる専任媒介契約を結びたいと考えています。実際に売却が決まるのは専任媒介が8割以上なのも事実です。
とはいえ、相性や実力が分からないまま、専任媒介を任せられる不動産会社を見極めるのは難しいです。
わが家の前回のマンション売却での失敗は、不動産会社を比較せず、いきなり専任媒介を結んでしまったのが原因でしたので、今回のマンション売却では、一般媒介と専任媒介のいい所取りをする「オーディション方式」を考えました。
- 複数の会社と一般媒介契約を結び、実際にお客さんを連れてきてくれる会社、営業マンとの相性を確認する(オーディション期間)
- 一般媒介契約が終わるタイミング(約3ヶ月後)で、一番手応えがあった不動産会社と専任媒介契約を結ぶ(本命選び)
マンション売却が得意な不動産会社を見極めるのに、カンや営業トークのうまさではなく、一般媒介契約をテストとして利用して実際の実力を見極めることから、オーディション方式と名付けました。
一般媒介を結んだ不動産会社は、次のポイントで実力を見極めます。
1.suumoなどのポータルサイトに物件を掲載すること

2.自社以外の不動産会社経由の案内もあること

不動産会社の利益は物件を仲介した時の手数料(物件価格の約3%)になります。手数料は売り手、買い手それぞれから受け取ることができるので、不動産会社の本音としては、売り買い両方共自社のお客さんで売買を成立させたいと思っています。これを両手仲介と呼びます。
両手仲介にこだわりすぎず、自社以外のお客さんも連れてきてくれる会社の方が、売り手側の味方に立ってくれていると判断できます。
自社以外のお客さんかどうかは、内覧の時に買い主側の不動産会社が同行してくることでわかります。
3.担当営業マンとの相性
営業マンとは引き渡しが終わるまで半年以上の長いお付き合いになります。
住み替えの場合は、住み替え先物件探しもお願いする場合が多いので、更に長いお付き合いになる場合もあります。
対応のスピードや知識はもちろん、性格面の相性も不動産会社を見極める大切なポイントです。
4.サポート体制の手厚さ

不動産会社によって、担当営業マンが1名だけの会社と、ベテランと若手の2名体制の会社がありました。
2名体制でサポートしてくれる会社の方が、それだけ自分の物件に力を入れていると判断できます。また、不動産会社の営業マンは他にもお客さんを抱えているので、2名体制だとどちらかが忙しい時でも、こちらの都合に合わせてもらえます。
また、細かいお願いごとは若手に、専門的な相談はベテランにというように、気兼ねなくお願いをしやすい点でも助かりました。
わが家の例
7社の不動産会社と一般媒介を結んだ結果、各社の3ヶ月間の案内数は次のようになりました。
不動産会社 | 案内件数 |
---|---|
大手N社 | 2件 |
大手D社 | 2件 |
地元C社 | 3件 |
大手M社 | 2件 |
その他3社 | 0件 |
一般媒介なので専任媒介より優先度を落とされ気味だったのかもしれませんが、残念ながら3ヶ月間1件も案内がなかった不動産会社が半分近くありました。もしそういった会社と専任媒介契約を結んでいたら、安く売ることになってしまっていた可能性が高いです。
一般媒介契約で様子を見て、案内件数が多い、担当営業マンが熱心で信頼できる、サポート体制が手厚いなどの点から、地元C社と専任媒介契約を結びました。
一括査定サイトを使ったおかげで、それほど手間をかけずに複数の不動産会社を比較することができました。
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コツ4.内覧で物件とあなたをアピール

マンションの売出しを開始すると、購入希望者から内覧が入ります。買い手側にとっては、内覧が売買契約を結ぶ前の最後のポイントなので、しっかりアピールします。
とは言っても、普段経験しないことなので、最初のうちはうまく進めるのが難しいです。
わが家でも、最初の頃は内覧は入るのにすぐに帰ってしまわれたり、購入申し込みが入らないことに悩んでいましたが、次のような工夫をすることで反応が変わってきました。
1.内覧を受け付けるスケジュールを事前に指定する

マンション売却を始めた頃は、契約が決まる可能性が高まるのではないかと考えて、内覧のスケジュールは不動産会社や購入希望者の都合に合わせていました。
しかし、急な訪問で準備が十分にできないことが多く、本気度がそれほど高くないお客さんの内覧も受けていたため、数をこなす割には手応えを感じられませんでした。
また、他人に家を見られることもストレスになってきました。
そこで、次のような考え方で、思い切ってあらかじめ内覧を受け付けるスケジュールを決めておくことにしました。
- 本気で買う気があるお客さんならスケジュールを調整してでも内覧に来るはずなので、熱度の高いお客さんに絞れば十分。
- こちらのスケジュールに合わせてもらうことで、清掃や部屋の飾り付けなどの準備をする時間が持てる。
- 特に女性からすると、知らない人に生活空間を見られるのは神経を使うので、本気のお客さんだけに絞りたい。
2.事前の清掃は念入りに

購入する側の立場になると分かりますが、散らかった家より、きれいに掃除されている方が印象がいいです。
特に単身女性や購入者の奥様など女性が内覧に来る場合は、購入後のライフスタイルのイメージが大切なので、念入りな清掃が重要です。
散らかっていると、写真はよかったのに、現物をみてがっかりされる・・・ということになります。
今思えば、マンションの売却を開始して最初の頃は、突然の内覧希望も受け付けていたため、掃除の時間も取れなかった事が、購入申し込みが入らなかった原因の一つだったと思っています。
自分達が住み替えで買う側の立場で物件を見た時にも、外観や価格だけではなく、きれいに清掃されているマンションだと購入するテンションが上がりました。丁寧に生活していた人という印象を受けるので、売り手の方の信頼度も上がります。
毎回丁寧に掃除するのは大変ですが、マンション売却のコツ①のように事前に内覧を受け付けるスケジュールを決めて、掃除の時間を十分に取れる時間帯にしておけば、普段の掃除とそれほど変わらないので、それほど負担もかかりません。
内覧希望者のプロフィールに合わせて部屋のしつらえをする
事前に内覧に来る人のプロフィールが具体的にイメージできると、どんなポイントを気にするかも事前に想像できます。
性別、家族構成、年代、職業、地縁の有無、興味をもった理由などなるべく詳しい情報を聞いておきます。
例えば奥さんが一緒に来る場合は、さりげなくブランドのかばんを飾っておくなど、女性が豊かな生活がイメージできるようにしておきました。
3.内覧当日の会話は積極的に

慣れないうちは内覧に来た方とどの程度お話をしていいか迷いますが、不動産会社任せにせず、住人だから分かることを積極的にお伝えするほうが結果的にプラスになります。
買い手側としても、売り主であるあなたと自分たちを重ね合わせることで、そのマンションでの生活をイメージすることができます。
また、契約相手になるので、コミュニケーションを取っておくことで安心感が生まれます。
わが家の例
住み替え先を探す時には、買主側の立場になりましたが、居住者にしか分からない近隣の情報を教えてもらえたり、多少古くても会話から丁寧な暮らしぶりが伝わると、住み替えの後の生活がイメージしやすく、購入意欲もアップしました。
内覧前にリフォーム、修繕はするべき?
わが家の例
わが家の場合、寝室に家具をぶつけてできた壁穴がありました。寝室に入って正面で、内覧の時に気にされることが多かったので、修理をお願いしました。費用は2万程でしたので、十分に元は取れました。

コツ5.購入申込みは本気度を確認

購入希望者が内覧をして購入する意志が固まると、不動産会社経由で購入申込書を出してきます。
購入申込書には、次のようなことが書いてあります。
- 氏名、住所
- 職業
- ローンの事前審査状況(どの銀行からいくら)
ここでいくらで売るかが決まるのため、高く売却するための最後のポイントになります。場合によっては、値引き交渉がある場合もありますが、自分のマンションを購入する本気度を知ることで有利に交渉することができます。
購入希望者の本気度合いを知るためのチェックポイントを紹介します。
住宅ローンの事前審査が通っているか

マンションを購入する時、殆どの人が住宅ローンを利用します。住宅ローンの審査は、購入申込みの前に事前に受けておくことができます。
住宅ローンの事前審査済みの人からの申し込みは、本気度が高いことが分かります。
住宅ローンの事前審査が通っていなくても購入申し込みを出すことはできますが、本気度が不明なだけではなく、注意が必要です。
購入申し込みの後に結ぶ売買契約では、ローン特約という条項があり万一住宅ローンの審査が通らなければ無条件に契約が取り消しになります。売買契約の時に初めて審査をして万一NGになれば、契約が流れることになり、本来売却できたはずのチャンスを逃すことになります。
購入理由

購入理由は購入申込書には書かれていませんが、不動産会社経由で確認できます。購入する理由が、どうしても自分の物件である必要があったり、期限がある場合、売り主側が有利に交渉できます。
例えば、子供の進学が決まっていて学区の近くに年度初めまで引っ越す必要がある、などです。
強い理由や期限がない場合(手狭になったのでいい物件があれば引っ越したい等)は、相手もダメ元で強気で交渉するしてくることが予想されます。
内覧スケジュールや準備の見直しをして、価格を100万円下げた所で購入申込が入りました!地方在住の方が、お子様がご兄弟で進学のため上京するため、お子様向けの住居用にとのことでした。お子様が住むため、内覧の時は治安について気にされていたので、丁寧にお話ししました。値引き交渉もなく、ローンの事前審査も通っていたので、文句なく即決しました。内覧の時にも、こういった方々に買って頂けたらと思っていたので、不動産は人とのご縁の部分も大きいと改めて感じました。
マンション売却の流れ【7ステップ】
マンション売却の流れを7つのステップにまとめました。わが家の実例も交えながら解説します。

わが家では、4月に売却活動を開始して、半年後の9月に売買契約、そこから3ヶ月後の12月に決済、引き渡しというスケジュールで進みました。
1.一括査定を受ける

マンションを売却することを決めたら、まず最初にやるべきなのは一括査定を利用して、複数の不動産会社から査定を受けることです。
一括査定を利用すると、次のように手間なく複数の不動産会社を比較できます。
- 不動産会社側から連絡があるので、不動産会社を探さなくてもよい
- 複数社の査定価格を見比べられるので、正しい売却相場が分かる
- 複数の不動産会社を比較して、相性の良い所を選ぶことができる
不動産会社選びに失敗すると、大幅に時間をロスしたり、安い値段で売らざるを得なくなります。
一括査定を利用せず、たまたまネットで見つけたり、近所の不動産会社に依頼するなど、複数の会社を比較せずに契約すると、失敗する可能性が高くなりますので、必ず一括査定を利用しましょう。
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2.不動産会社と媒介契約を結ぶ

マンションの売り出しを開始するには、不動産会社に営業を依頼するための契約、「媒介契約」を結びます。
媒介契約には一切費用はかかりません。契約書にハンコを押して、売出し価格を記入すれば完了です。売り出し価格はいつでも変更することができ、契約期間は3ヶ月単位です。
媒介契約を結んだからと行って、絶対売らなければいけないというものでもありませんので、一括査定を受けた不動産会社の中から、査定価格や営業マンの対応が問題なければ、とりあえず媒介契約を結んで様子見をしてみる、という考え方でも構いません。
媒介契約でよく利用されるのは以下の2種類で、方針に合わせてどちらかで契約します。
- 一般媒介契約:複数の不動産会社に依頼できます
- 専任媒介契約:一社の不動産会社に専任で依頼します※他の不動産会社とは同時に契約できません

どちらの契約を選ぶかは、コツ3.一般媒介、専任媒介の組合せも参考にしてください。
3.売却活動
不動産会社と媒介契約を結ぶと売却活動が始まり、物件の掲載や内覧希望者の対応を行います。
内覧

あなたのマンションに興味を持った購入希望者は内覧をして、物件を購入するかどうかを決めます。内覧では、基本的なことは不動産会社が説明してくれますが、住んでいる人だからこそ知っていることや人柄が購入の決め手になるので、積極的に会話することがおすすめです。
内覧については、コツ4.内覧で物件とあなたをアピールや以下の記事を参考にしてください。

価格の調整
内覧希望が順調に入れば問題ありませんが、全然入らない場合、価格が相場から離れすぎている可能性があります。
目安として、月3、4件以上内覧が入れば順調、月1件入るか入らないかの場合、築年数や広さと、価格が合っていない可能性が高いです。
内覧が入らなければ価格を見直して、まず内覧が入るように調整します。価格の調整方法は、コツ2.強気の価格から様子見も参考にしてください。
4.購入申込み
内覧に来た方が購入することを決めた場合、不動産会社経由で購入申込書(買い付け証明書)を出して、正式に意思表示します。
個人情報や、希望金額やローンの事前審査の状況が記載されていますので、売り手があるあなたが納得すれば、正式な売買契約を結びます。
5.売買契約
購入申し込みを受け付けたら、お互いの気が変わらないうちに、なるべく早いタイミング(3日から1週間程度)で売買契約を結びます。売買契約当日は不動産会社の事務所で次のことを行います。
全部で1時間ほどで終わります。手続きだけなので、不動産会社に代理を依頼することもできます。
重要事項の説明

不動産会社から、物件の詳細や売買契約書の内容について説明を受けます。法律で宅建の資格を持っている人が説明書を行うように定められています。
売買契約書の取り交わし

購入申し込みで受けた金額で売買することを契約書で確認します。引き渡し日も決めますが、余裕を持って遅めにしておいて後で前倒しにすることができますので、一旦仮でも問題ありません。
手付金、仲介手数料の受け渡し
買い主さんから手付金を受領します。手付け金の目安は、物件金額の5%程度です。合わせて、手付金から仲介手数料の半分を不動産会社に支払うことが多いです。
6.決済
マンション売却の最後のイベントが決済です。住宅ローン関係の手続きは、決済までに事前に行い、当日は売買代金の全額の受け渡し、住宅ローン残債の完済手続き、マンションの引き渡しをまとめて行います。
住宅ローンの関係手続き
買い主側は、住宅ローンの本審査を行います。購入申込みの段階で仮審査が通っていれば、基本問題なく本審査は通ります。
売主側は、住宅ローンを返済中の場合、銀行に売却のためローンの完済すること、決済日を事前に連絡しておきます。
決済当日

売り主、買い主、それぞれの不動産会社、司法書士が銀行に集まって行います。やることは多いですが、事務手続きだけなので、1時間程度で終わります。
なお、引き渡しは決済の当日に行うケースが多いですが、引っ越しの関係で決済後の別の日にすることもできます。
ただし、売却金額からローン返済した後の残代金の受け取りは、引き渡しをすることが条件になっていることが多いです。(立ち退き問題を防ぐため)。売却代金を住み替え先の頭金に充てる場合、それまでには引き渡しをする必要があります。
7.マンション売却後の手続き
決済と引き渡しと同時に不動産会社とのお付き合いも終わるので、つい忘れがちなのですが、売却後もお金に関わる大切な手続きが残っています。
確定申告
マンションを売却すると、利益、損失いずれかが出ることになりますが、確定申告で税務署に届け出る必要があります。居住用のマンションの場合、どちらの場合も税金が優遇される特例がありますが、特例を受けるためにも確定申告が必要です。
以下の記事でも説明していますが、税理士に数万円程度で依頼することがおすすめです。

火災保険の解約と払い戻し

マンションを購入する時に火災保険に加入していますが、ローン全期間分を購入時に一括で支払っているため、ローン期間が終わるまでの途中で売却をした場合、残り期間分の払い戻しが受けられます。
保険会社に自分から連絡しないと、払い戻しは受けられないので、気をつけましょう。(わが家では、前回マンションを売却した時は、3年ほど気付かず少し損をしてしまいました。)
まとめ
以上でマンション売却の流れは終了です。内覧から購入申込を受けるまでは、売り主も積極的に動く必要がありますが、売買契約以降は事務手続きが主なので、基本的に不動産会社にお任せしておけば問題ありません。
また、決済が終わると基本不動産会社との契約は終わって、税金など残りの手続きは自分から行う必要があることを覚えておきましょう。
わが家のマンション売却結果
わが家では、6ヶ月の売却期間を経て、購入申し込みが入り、その1週間後に無事売買契約を終えることができました。
購入時より700万高く売れた分と8年のローン返済分合わせて1,000万弱手元に戻ってきたので、当初予定よりグレードの高いマンションに住み替えることができ、我が家のマンション売却は大成功に終わりました。
詳しくは、次の記事にまとめています。

売却額700万UPに成功!おすすめ査定サイトランキング!
30種類以上ある一括査定サイトの中から、わが家も利用して間違いなかったマンション売却におすすめのサイトを厳選してご紹介します。

評価 | ![]() |
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提携社数 | 約900社 |
対象エリア | 全国 |
運営元 | 株式会社NTTデータスマートソーシング (東証一部上場NTTデータグループ) |
運営開始 | 2001年〜 |

売却と同時に賃貸の査定も依頼できますので、賃貸も検討したい方におすすめです。
評価 | ![]() |
---|---|
提携社数 | 2500店舗(社数は非公開) |
対象エリア | 全国 |
運営元 | マンションリサーチ株式会社 |
運営開始 | 2011年〜 |

他の査定サイトを利用したけれど対応できる会社の数が少なかった、地元に強い会社からも査定をしてほしい、という方に特におすすめです。
評価 | ![]() |
---|---|
提携社数 | 約1600社 |
対象エリア | 全国 |
運営元 | (株)LIFULL(東証一部) |
運営開始 | 2009年〜 |
【首都県の方】一括査定+ソニー不動産の組み合わせがおすすめ!

ソニー不動産は、ソニーグループが運営する1都3県(東京、神奈川、埼玉、千葉)に特化した不動産会社です。
最大の特徴は、100%売主だけを専門に担当していることです。日本ではまだ珍しいですが、海外ではこの形態が一般的です。
一般的な不動産会社は、私達売り主だけではなく、同時に買い手側もお客さんとして担当している場合があります。
そうなると、私達売り主に有利な条件で交渉しきれなかったり、実は買い主がお得意さんで知らないうちに買い主有利に進められていたということもありえます。
マンション売却のコツ③で自分で売主側の味方になってくれる不動産を見分ける方法も解説していますが、ソニー不動産を利用すればその手間を省くことができますので、多忙な方や交渉に苦手意識がある方にとっては人気のあるサービスです。
相談・査定は無料ですので、当てはまる地域の方は、一括査定サイトと合わせて、査定だけでも受けておきましょう。
ソニー不動産は一括査定サイトには加入していないので、査定を受けるには個別に申し込む必要があります。

【きっかけ別】マンション売却の進め方
住み替えでマンション売却
独身の時マンションを購入して結婚で住み替え、家族構成が変わって手狭になったり、広くて持てあましてしまう、などのパターンです。売却したお金が住み替え先の資金になるので、なるべく高く売ること、売却と住み替え先探しのスケジュールがポイントになってきます。

相続でマンション売却
既に自宅を持っている方がマンションを相続したので資産整理のために売却するケースです。スケジュールには余裕を持ちやすいですが、売却前の名義の書き換え、相続人が複数の場合の売却金の分担、相続税など、法律や税金の面の準備が大切になってきます。


離婚でマンション売却
離婚で夫婦共有名義のマンション売却では、持ち分の変更や、売却したお金の分配、ローンの残債の整理など、法律面で専門家のサポートが必須です。昔に比べて離婚が増えている分、不動産会社側も慣れているので、査定の時に相談するのがおすすめです。
https://xn--u9jthka8c4g6b8dc1160fyql.biz/%E3%83%9E%E3%83%B3%E3%82%B7%E3%83%A7%E3%83%B3%E5%A3%B2%E5%8D%B4%E9%9B%A2%E5%A9%9A.html
転勤でマンション売却
転勤の辞令が出るのは通常一ヶ月前なので、短い期間で所有するマンションを売却するべきか、賃貸に出すべきかを決める必要があります。どちらを選ぶべきか、順を追ってご説明します。

住宅ローンの支払いが厳しい
収入の減少などで住宅ローンの支払いが厳しくなった場合には、マンションを売却してから体勢を立て直した方が良いこともあります。通常の売却から任意売却まで色々な手段があるので、不動産会社を通じて弁護士や税理士と相談しながら進めます。
投資用のマンション売却
投資用のマンション売却では、基本的には同じ投資家に売却することになるので、交渉が入ることが多いです。私たち売主側味方になって交渉してくれる不動産会社を見極めることが大切です。
https://xn--u9jthka8c4g6b8dc1160fyql.biz/%E6%8A%95%E8%B3%87%E3%83%9E%E3%83%B3%E3%82%B7%E3%83%A7%E3%83%B3%E3%81%AE%E5%A3%B2%E5%8D%B4.html
売却の準備
賃貸と売却はどっちにするべき?

- マンションの法定耐用年数は47年です。法定耐用年数が近くなるに連れてローンが組みづらくなり、買い手が付きにくくなります。
- 次に賃貸のまま売却する場合、購入者は一般の人ではなく投資家になるため、シビアな目で査定され、高値では売れにくくなります。借りた人には居住権があるので、一方的に退去してもらうことは基本的にできません。
- 住み替え先をローンで購入する場合、残債が多いままだと借り入れが難しくなります。また、売却資金が手元にないので、資金的にかなりの余裕が必要になります。
- 固定資産税や管理費の支払い、空室リスクなどに備えて費用が必要になります。