体験談

マンショントラブル実話!ある日急な立ち退き請求にあった話

どうも、えらいてんちょう(@eraitencho)です。私は、宅地建物取引士の資格を持っており、現在は経営コンサルタント、不動産投資家などもしております。そんな私の元には様々な不動産トラブルの相談が来ます。今回はその中で、立ち退きのトラブルを解決した時のお話をご紹介します。

立ち退き料はわずか10万円!?

以前、リサイクルショップの店長をやっていたときのことです。私がYouTubeでも見ながら適当に店番をしていたら、常連の鈴木さんが店に駆け込んできました。鈴木さんは80歳過ぎの後期高齢者で奥さんと二人でリサイクルショップの向かいのアパートで暮らしていました。

相談に来た時点で鈴木さんはパニックになっていました。「住む場所がなくなってしまうかもしれない」ととても不安そうです。詳しく事情を聞いてみると、鈴木さんの住んでいたアパートは解体されて代わりにマンションが建つ。だから鈴木さんには出て行ってほしいということでした。

鈴木さんはその時点で、立ち退き料として10万円を受け取り、立ち退きの書類に押印をしていました。読者の皆様、わかるでしょうか。これは非常にまずい状態です。

まず立ち退き料で10万円というのは法外に安いです。立ち退き料は、少なくとも家賃の1年分、多ければ家賃の1年半分というのが相場としてあります。10万円というのは鈴木さんの家賃の2か月分以下でしかありません。

そして鈴木さんは法外に安い立ち退き料をもらって、書類に押印してしまっていました。押印は非常に大きな効力を持ちます。鈴木さんの「最終的な意思表示」として、立ち退きに合意をしたということになります。

劣勢からの反撃!

このように鈴木さんが相談に来た段階で、状況は芳しくはありませんでした。しかし、私はここからひっくり返しにかかります。80過ぎの高齢者の住まいを10万ぽっちで奪うなと、反撃開始です。

まずは押印についてです。聞くところよると、鈴木さんに押印を迫った不動産屋の男は夜の22時過ぎに突然に鈴木さん宅に訪れたようです。この時点で鈴木さんは夜の晩酌をしていて、意識も不明瞭です。この鈴木さんに「今日、すぐにハンコが欲しい」と迫った。この不動産屋の手法を脅迫だと主張します。鈴木さんに電話をかけてもらい、怒涛の追及です。「お前の契約は脅迫で無効だ、鈴木さんは出ていかない」と喧嘩腰で入ります。

不動産屋の男は突然の反撃に驚きます。向こうとしては既に終わった契約のはずです。それに何者かが邪魔に入った。男は慌てます。私は男をリサイクルショップに呼び出します。「契約は取り消しだ。鈴木さんは立ち退かない。もう一度東京に来い」。男は会社のある大阪に帰っていましたが、もう一度東京にきます。いよいよ直接対決です。

直接対決でふっかける

男ははるばる大阪からリサイクルショップにやってきました。当時私はリサイクルショップの店長をやっていましたから私からすると完全にホームです。店の常連さんやご近所さんに結集を呼びかけます。「鈴木さんが不当な立ち退きを迫られているから来てくれ」と。総勢10人以上、向こうからすると完全にアウェーです。

男は店に入るなり「鈴木さんの家を奪うな」「卑怯者」とご近所さんからの罵声を浴びます。驚いている彼に私が畳みかけます。
「お前が座る椅子はない。立って話せ」
私は彼を座らせません。彼は立ったままに10人以上の人間に囲まれて私との交渉に入るわけです。当然、私は椅子にどっしりと腰掛けます。

交渉で重要なことは、はじめにふっかけることです。実際に実現したい要望よりも大きく言う。そして、それを強気に言う。ここでヘコヘコしたり、はじめから希望する額を言ってはいけません。

また始めに相手に出せる額を言わせるのも重要ですね。相手からすると、実際に出せる限界額よりも低めの額を必ず言います。こちらはそれで向こうの限界額を読み取るわけです。向こうの限界を読み、こちらはそれよりも上の額を請求します。

こちらが喧嘩腰であれば、向こうも当然喧嘩腰になります。ここで重要なのは怯まないことです。ここで契約がまとまらなくてもいいです。焦るのは向こうです。最後まで喧嘩をやりきりましょう。

望外の立ち退き料をゲット

私「適正な立ち退き料を払え」
男「〇万円までしか出せねえよ」
私「あん? 〇万円だとふざけるなよ。〇〇万円払え」
男「この額で納得できないなら、もう交渉はできない。鈴木さんは押印したんだから出てってもらう」
私「やれるものならやってみろ」
男「では交渉決裂ということで」
私「おう、もう来るんじゃねえぞ。くそ野郎」

大体、こんな感じで交渉は決裂します。みんな、不安顔です。交渉決裂してしまったけれど、いいのだろうかと。しかし、私からすると大成功です。みんな忙しい中、集まってくれてありがとうと労います。

数時間後、私が閉店作業で外に出ると男が物陰から現れます。ちょっと前までの喧嘩腰な態度からは一変しています。「エラ店さん、本当はいくらで手を打てますか」とへこへこしています。まぁ、彼も仕事でやっていたんですね。

ここからが交渉です。相手が下手に出てきたからといって、すぐには交渉をまとめません。こちらは、相手が出せる限界額のおおよそを把握しているわけですから、当然限界額を狙いに行きます。交渉期日のギリギリまで粘りに粘ります。向こうは「エラ店さん、これ以上は出せませんよ」「エラ店さん、もう勘弁してください」と何度も懇願します。しかし、私はまだ限界額でないことを知っているので、簡単には首を縦には振りません。

結局、この時鈴木さんは家賃3年分の立ち退き料を手にしました。はじめは10万円しか渡されていなかったのが230万円ほどになりました。罪のない老人を軽くちょろまかそうとするから痛い目に見るわけです。

立ち退きに学ぶ交渉術

このように鈴木さんの立ち退きトラブルでははじめは劣勢でしたが、最終的には万々歳で終えることができました。鈴木さんの住んでいたアパートの土地を買ったのは大手のデベロッパーですから、騒がれて悪い噂を立てられるよりもお金で穏便に済ませたいという判断もあったのでしょう。

今回は実際にあった立ち退きトラブルの対処を紹介しましたが、ここで紹介した交渉術は立ち退き以外の場面でも役立ちます。トラブルに首を突っ込んで華麗に解決していきましょう。

ちなみに、マンションやアパートを売却するにあたっては、すでに店子が入っている「オーナーチェンジ」と、空き部屋の状態で売買するものがあります。
一般的には、店子が入っている状態の方が資産価値が高く買い手がつきやすいので、借り手を見つけてから売却すると高く売れるのですが、築年数などによっては建て替えを前提に売買されるため、店子が入っていると資産価値が下がる場合もあります。この立ち退き話のアパートもまさにそうです。マンションを売却したい場合は専門家への相談をおすすめいたします。

※今回の介入は「ご近所付き合い」の一環でサービスでしたものであり、弁護士以外が法的紛争を解決してお金をもらうと、違法になるのでその点は気をつけましょう。

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