売却事情

急な転勤辞令!!自宅マンションの対処方法(売却・賃貸)を徹底解説

急な転勤辞令!!自宅マンションの対処方法(売却・賃貸)を徹底解説

企業に勤めている人々にとって、大きな心配の種として挙げられるのが「人事異動」ですよね。

この記事では、急な人事移動で現在保有しているマンションの対処方法の考え方、売却の流れを解説します。

人事異動の内示は1ヵ月前が一般的

2016年11月に独立行政法人労働政策研究・研修機構が実施した調査では、正社員に絞ると、製造業は定年までに平均5回、建設業は平均2回の転勤を経験するとの調査結果が公表されています。

特に金融系の企業は、人事異動の頻度が高いことで知られており、昨今では、ビジネスのグローバル化やジョブローテーションなどから、転勤回数は増加傾向にあります。

もちろん、企業規模などによって人事異動の時期や頻度は様々であり、また、人事異動も隣接支店への転勤であったり、海外転勤であったりと赴任先も様々です。

隣接支店への転勤など転居を伴わない異動であれば、通勤経路が変わる程度で日常の生活に大きな影響を及ぼすことは少ないのですが、転居を伴う異動の場合には、新住居探しも大変ですが、急な異動で「現在保有しているマンションをどのように対処すべきか」という問題にも追われることになるでしょう。

人事異動の内示が出るのは1ヵ月前が一般的と言われていますが、スタッフの退職や病欠などによって、急な異動辞令が下る可能性もゼロではありません。

保有するマンションの対処方法は「保有」「賃貸」「売却」の3パターン

転居を伴う異動が決まったとき、保有するマンションの対処方法は大きく以下の3パターンに分けられます。

  1. 保有:そのまま持ち続けて、親族や管理業者などに管理をしてもらう。
  2. 賃貸:そのまま持ち続け、戻ってくるまでの間、賃貸として運用を行う。
  3. 売却:いったん売却して現金化する。

①マンションをそのまま空室で保有しておく

一見影響が少なく見えますが、選択肢の中で一番出費が大きい対処方法です。

空室のまま保有していると、空き巣など防犯面の懸念が残りますし、トイレや洗面所の封水が蒸発して切れてしまうとお部屋内に下水の臭いが立ち込めてしまいます。

そのため、空室の状態で保持するのならば、風通しや封水チェックなど定期的に人が入って対応を行う必要があります。

住宅ローンを利用している方であれば、毎月の支払いが継続します。数年以内に戻ってくる目途が立っている場合やどうしても他人には貸せない(売却できない)事情がある場合に、最後の選択肢として検討するパターンであり、収支や管理の面を考慮すれば、お勧めできる方法ではありません。

②マンションを保有したまま賃貸で運用する

不動産賃貸業者を通じて賃借人を募集し、家賃収入を得る方法です。住宅ローンや固定資産税など保持するためには経常的な支出が発生するため、家賃収入を得ることで収支が安定しやすそうに見えます。

一方、賃借人が入居せず家賃収入が不安定になるリスクなど、事前に知っておかなければならないリスクや管理の手間があります。後ほど賃貸のメリットとデメリットもまとめておりますので、ぜひご一読ください。

③マンションを売却する

保有していた自宅を一旦売却して手放す対処方法です。売却資金で住宅ローンを完済しますので、資金面の影響が少なくされ、管理面のリスクも残りません。

一見敷居が高そうですが、最近はネットの一括査定サイトがあるので、気軽に査定を申し込んで、査定額や対応が気に入れば、その不動産会社に任せることもできます。

売却のメリットとデメリットも後ほどまとめておりますので、ぜひご一読ください。

賃貸と売却の比較

転勤が決まって最初最初の関門が、保有するマンションを賃貸と売却どちらにするかです。それぞれのメリット・デメリットについてまとめます。

メリット デメリット
賃貸 家賃収入が得られる
手放さなくてもいい
・アパートローンに切り替わる可能性
・自分の都合だけでで賃貸人を退去させられない
・空室による収入減
・設備不具合による支出増
・税務申告が必要
・事故発生の恐れ
売却 ・居住用財産売却の特別控除の適用
・管理の手間が無くなる
・高く売却すれば住み替え先がグレードアップ
想定通りに売却が進まない可能性

マンションを賃貸に出すメリット

賃貸のメリットとして一番に挙げられるのは、家賃収入が得られることです。

地域や広さなどに応じて家賃は異なりますが、分譲の戸建やマンションは、賃貸用の物件と比べて設備等のグレードが高いことが多く、比較的高めの家賃で募集することが出来ます。

賃借人が退去することなく入居し続ければ、住宅ローンや固定資産税など住宅を維持する経費よりも多くの家賃収入を得られて収支がプラスになるケースもあります。

マンションを賃貸に出すデメリット

賃貸には、家賃収入という大きなメリットがある一方、デメリットにつながるリスクが潜んでいます。

①低利の住宅ローンから高利のアパートローンに切り替わるリスク

住宅を購入する時、多くの方が住宅ローンを利用します。一般的に住宅ローンの適用条件には自己居住を目的とすることが規定されており、賃貸住宅として貸出を行うと、これに違反する可能性があります。

もちろん、賃貸の期間や再居住の可能性などの条件から金融機関によって対応は区々ですが、厳しい金融機関では住宅ローンの完済を行い、アパートローンへの切り換えを求められることもあります。

アパートローンは住宅ローンよりも金利が高い場合が多く、家賃収入から収支がプラスになることを想定して賃貸を選択しても、ローンの支払増によって赤字になる懸念を抱えることになります。

②賃借人の入居が不安定

長く入居していただける賃借人が決まれば良いのですが、もともと賃貸なので、短期間で退去されることも珍しくありません。

また、賃借人の入居が決まらないリスクも抱えます。半年空室のまま滞れば、その年の家賃収入は約半分になってしまいます。

賃借人の入居率を高く想定し過ぎてしまうと、収支が合わず痛い目を見ることになります。

③設備不具合のリスク

賃貸では、家に備え付けてある給湯器やエアコン、キッチンなどに不具合が生じた場合は貸主であるあなたの負担になってしまいます。

賃料をもらっているので修理しないということはできず、速やかに現状回復する必要があります。

使用年数や使用頻度などもありますので、不具合発生のリスクを測ることは出来ませんが、突発的に数十万円の支出が生じる恐れもありますので、家賃収入があっても、全て使わず修繕に備えて取っておく必要があります。

④税務申告

賃貸収入に対して確定申告を行い、税金を納める必要があります。賃貸業者の管理費や設備修繕の費用は経費として計上できますが、ローンの支払のうち経費と認められるのは金利分のみであり、元金分は経費として認められません。

まとめると、一見物件を手放す必要がなく、家賃収入が得られてメリットが多そうに見えますが、人様からお金を頂く「賃貸事業」になるので、相応の手間とリスク、責任が生じることになります。

【わが家の体験談】
わが家では賃貸用ではありませんが、投資用のワンルームマンションを保有していた経験があります。管理会社との付き合い、収支の管理、修理の出費、いつ空室になるか分からない不安があり、結局手放すことになりました。不動産投資や賃貸事業をするつもりがないのなら、手間ばかりが多いのでおすすめできません。

マンションを売却するメリット・デメリット

マンションを売却するメリット

①譲渡益に対する特別控除が利用できる

3,000万円で購入した物件を4,000万円で売却できた場合、1,000万円の譲渡益を得ることになりますが、通常は譲渡所得税という税金が課税されます。

保有期間が5年超ならば、税率は20.315%ですので、上記の例では約200万円の税金が生じることになります。

居住用財産の売却では、譲渡益に対して3,000万円の特別控除を利用できますので、上記の例では約200万円の税金が0円になります。賃貸として運用してしまうと、この特例は利用できません。

②管理の手間や心配が無い

貸のデメリット②③のように、賃貸運用を始めた後でも収支が変動する要因があります。転勤した後も新天地で賃借人の入居状況や設備不具合の心配は続きます。売却を済ませてしまうことにより、このような管理の手が離れるのは、心理的にも大きなメリットとして挙げられます。

③高値での売却を狙える

マンションは常に需要があるので、タイミングがよければ高値で売れることもあります。

実際に、わが家では購入時より700万高く売却することができ、住み替え先も当初よりグレードアップすることに成功しています。

マンションの価格は経年によって徐々に下がっていくので、賃貸で保有する年数が長くなる前に、転勤をきっかけに売却する、というのも一つの考え方です。

マンションを売却するデメリット

マンションを売却に出して購入者がすぐに見つかることもあれば、想定以上に時間を要することもあります。

売却が難航するほとんどの原因は、不動産会社との相性になります。

転勤して遠方から売却をするのは大変そうに感じますが、一括査定サイトを利用して、信頼できる不動産会社探しをすれば、その後おまかせすることもできます。

賃貸と売却はどちらが良いのか

これまでの説明の通り、マンションの資産価値の変動や賃貸運用時の入居率など、いくつもの変動要因がありますので、どちらが良いか一概に言うことは出来ません。しかしながら、いくつかの判断基準があります。

そのマンションにもう一度居住する可能性があるか?

会社の規模や業種によって転勤の内容も様々です。数年後に戻る予定の転勤もあれば、次の辞令で違う地域へ異動する転勤もあります

3年程度で戻ってくる目途が立っているのならば、賃貸として運用しておくのも良いでしょう。その地域に戻ってくるかどうかはっきりしない場合は、売却を検討した方が良いでしょう。

街の資産価値の変化

2年後に駅前の再開発が既に決定している、来年から鉄道の延伸が決定しているなど街や地域の資産価値を上昇させる要因が確定しているのならば、賃貸でしばらく運用してから売却を検討するのも一つ選択肢です。

一方、近傍地域で再開発が予定されている場合は、近傍地域の需要が上がることで、その地域の需要が相対的に下がります。これにより、マンションの市場価格が下落してしまう恐れもありますので、早めの売却も視野に入れた方が良いでしょう。

所有マンションが賃貸向きか否か

賃貸需要のメインは、若者など単身者になります。都市部で単身者向けの間取り、駅近などの条件を満たす場合は、比較的借りる人を見つけやすいです。・

ファミリー向けなど、専有面積が広めのマンションは家賃も高くなりますが、その分借りる層は少なくなってきます。

家賃や街の特性から、賃貸需要が低いのであれば、空室が続くリスクが高くなりますので、売却を検討した方が良いでしょう。

賃貸借契約にも種類がある

賃貸で運用する際、一番の心配は「戻りたい時期に賃借人が居ることで戻れない」ということでしょう。

転勤先からやっと戻れると喜んでいる矢先、せっかく残しておいた自宅に戻れず、その近くに住まなくてはならないとなれば、自宅を残しておいた意義が半減してしまいます。

賃貸借契約には「普通賃貸借」と「定期賃貸借」という2種類があります。

「普通賃貸借」は一般的な賃貸物件で締結されている契約であり、建物を老朽化により解体するなどよほどの理由が無ければ賃借人を追い出すことは出来ません。

一方で「定期賃貸借」は、賃貸借契約の期間を定めた契約ですので、期間満了により、賃借人に退去を求めることが出来ます。しかしながら、期間が決まっていることは賃借人に制約を設けることになりますので、普通賃貸借よりも賃料が低めになることが一般的です。

こだわる理由が無ければ「売却」が安全な選択肢

「親が同じマンションに住んでいるので、いつかこのマンションに戻りたい」など、その住居にこだわる理由をお持ちの方もいらっしゃいます。

売却してしまうと同じ物件を再度手に入れることは難しくなりますので、このようなどうしてもそのマンションを保有し続けなければならない理由をお持ちの方は、賃貸をしながら保持しておくべきです。

もし、特別な理由が無いのであれば、転勤時には売却を決断することをおすすめします。これまでも賃貸におけるデメリットをご紹介してきましたが、これに加えて、賃貸の最大のリスクとして「事故の発生」が挙げられます。

賃貸運用を始めると多くの賃借人が入居します。入居の際には不動産業者が一定の審査を行いますが、事故が起こらないという保証はありません。

室内で事件・事故が発生してしまうと、その不動産は以後「事故物件」として取り扱われるようになり、資産価値は激減してしまいます。事故物件であることを隠して売買や賃貸を行ってしまうと告知義務の違反に問われてしまいます。

賃借人の入居の不確実性や設備不具合のリスク、そして事件・事故が発生するリスク

とくにそのマンションを保有し続けなければならない理由がなければ、売却して精算する方が、資産形成の面から考えても安全な選択肢です。

転勤によるマンション売却の注意点

転勤によるマンション売却の特徴として「売却活動中に空室になること」が挙げられます。

一般的には、売買契約が締結された後に売主が引越しをすることが多いのですが、転勤の場合は、新天地に赴任が決まっているため、売却活動の進捗の如何を問わず、転勤のスケジュールに合わせて空室になってしまいます。

この特徴を踏まえ、転勤による売却では以下の点を注意しておきましょう。

複数の不動産業者から話を聞いておく

査定後、不動産業者に売却活動を依頼しても、会社や営業マンによって、実力の違いや得意分野があるので、そのままうまくいくとは限りません。

最終的に売却活動を依頼する不動産業者を変更することも考え、いくつかの不動産仲介業者と接点を持っておくようにしましょう。

鍵を保管する不動産業者の重要性

売主が居住しているときの物件の内覧は、売主と買主のスケジュールから内覧日程を調整していきます。

空室になると、内覧がある度に鍵を開けに戻るのは不可能に近いため、不動産仲介業者などに鍵を預けることになりますが、鍵と物件の距離感が成約に向けて非常に重要になります。

物件から近い位置にある不動産仲介業者が鍵を保管していれば、急な問い合わせや内覧希望にも対応ができます。

一方、鍵の保管が遠くなってしまうと急な対応が取れないため、購入検討者の購入意欲を削いでしまう恐れがあります。

場合によっては別の物件で決めてしまうということも考えられますので、鍵の保管場所は非常に重要なファクターです。

売買契約等の手続き方法を打ち合わせしておく

地方や海外へ転勤してしまうと、売買契約に合わせて戻って来られないことも想定されます。契約条件の打ち合わせは電話などでもできますが、売買契約の締結では誰かが立ち会わなければなりません。

「誰が立ち会うのか(配偶者や親など)」「どのような手続きを要するか(委任状の準備など)」をしっかりと打ち合わせしておきましょう。

せっかく購入希望者が現れても、売買契約の準備に時間を要してしまえば、購入意欲が冷めてしまう恐れもあります。

引渡し前に設備の確認

一般的に売買契約から引渡しまで約2カ月を要します。

空室にしてから時間が経過していると設備に不具合が生じている可能性もあります

特に、給湯器は稼働しない期間が続くと再稼働時に不具合が生じやすい設備です。

引き渡しを行ってから、設備の不具合でトラブルが生じないように引渡し前に一度すべての設備を稼働させてチェックをしてみましょう。

まとめ

マンションの賃貸運用には様々なリスクが伴います。上手くいけば利益が得られる可能性もありますが、入居率の低下などにより毎月のように損失を補てんしなければならない状況に陥るリスクも潜んでいます。

特別な事情が無いのであれば、安全性が高い売却を選択しておいた方が良いでしょう。

そして、マンション売却では、一つの不動産仲介業者の査定金額や見解を鵜呑みにするのではなく、売主として保有しているマンションの現状を正確に把握するため、複数の不動産仲介業者の比較ができる一括査定サイトの利用をお勧めいたします。

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